こんにちは。バチです。

僕は過去、間欠性の外斜視でした。

目線を合わせようと意識すれば両目とも普通の位置になるんですが、少し気を抜くと片方の目が外側にずれてしまうという。

発症時期はハッキリとは覚えていませんが、小2のころだったと思います。
高校生のころ手術して治したのですが、きっかけは「もう斜視の生活に我慢できない」からだったんですね。

斜視はやっぱり、本人はつらいです。
つらいですし、確実に人格形成にも影響をきたします。

手術で治したからといって、すぐ明るく外交的になるかというと、そういうわけでもありません。
僕の場合は、手術から10年ぐらいは人と目を合わせるのが苦手だったと思います。

そんな間欠性外斜視の体験談について、つらつら書いてみようと思います。

斜視はここがつらい

斜視の何がつらいって、一番は「からかわれる」ことなんですよね。

特に学生時代ってまわりも子供じゃないですか。
そりゃもう、容赦ないですよね。

「どこ向いてんの?」
「変なほう向いてる」
「カメレオン」

僕は意識すれば目線を合わせられるので、まだマシだったと思います。
ただそれでも、毎日しんどかったですね。

ちょっとでも気を抜いたり安心すると目線がずれて、言われちゃうんですよね。
もちろん気遣って何も言わないでいてくれる友人もいるんですけど、そうじゃない人もいるので。

周りからしたら不自然だし、どうしても「気持ち悪い」って感情が湧いてくると思うんですよ。
それに顔って人とかかわるとき、いちばん見るところですからね。

その中心って「目」だと思うんですよ。
その目が他の人とちょっと違う。
なので仕方ないと言えばしかたない。
仕方ないと頭ではわかっている…でも本人からしたらやっぱりツラいもんです。

で、からかわれたり指摘されると、だんだん不安になってきます。

今、自分は目線を合わせられているのだろうか?
このまま話続けていていいのだろうか?

会話を楽しむどころじゃなくなってきちゃうんですよね。
で、楽しくなって少し気が抜けると「どこ見てんの?」

これはしんどいです。
なにせちょっと楽しくなってきたころ、ズドンですからね。
気分はもうまっさかさま、楽しい気分なんてどこへやらって感じですよ。

斜視による人格形成の負の連鎖

こういうことが続くと、完全に負の連鎖です。
人と目を合わせられられなくなるし、人と話すことが怖くなる。
自分にも自信が持てなくなる。

手術前のことはおぼろげに覚えているんですが、いつも歩くとき下を向いて歩いていました。
もう前を向くことすら怖くなるんですね。

前を向いていると、誰かが自分の顔を見るかもしれないので。
すれ違う人の目線が怖くて怖くて仕方ない。

恋愛なんてもってのほか。
ちょっとおしゃれしてみようかな、と思っても「この目があるし…」なんて思っちゃう。

毎日毎日、絶大なストレスです。
もちろん個人差はあるでしょうけど、確実に人格形成に影響があると思います。

高校生のころ手術

高校生のころ、もうこんな生活我慢できん!!!!ということで家族に相談し、手術に踏み切りました。
※手術については、医師や家族とよく相談してくださいね!

未成年だからと全身麻酔と数日の入院だったんですが、基本的には斜視の手術は局所麻酔で日帰りみたいです。

手術後、気を抜いたときや疲れたときも、目が外にずれなくなりました!
…というのを家族から聞いていました。

やはり本当に大丈夫か不安だったので、「今前向けてる?」とか「最近ずれてない?」と何度も聞いていましたね。
そのたび、「最近は大丈夫!」とか言ってもらっていました。
なにより手術後、一度も周りの人から目について言われることがなくなりました。

あ、本当に斜視じゃなくなったんだな、って。
実感するまで、しばらくかかりましたね。

ただ実感できたからといって、すぐ人と目を合わせて会話できたりとか。
堂々とできたり、自分に自信が持てたりできるかというと、そうすぐにはいきません。

手術からそこそこ人と話せるようになるまで

手術後、すぐに堂々と目を合わせて会話できるかというと、そうでもないんです。
「本当に自分は目線を合わせられているのだろうか?」
それまで斜視と戦ってきたので、それはもう不安で不安で仕方ないです。

なのでもし斜視の手術をした家族がいるという方は、たまに「大丈夫だよ」とか「いつも目線がまっすぐになったね!」とか言ってあげてください。
その一言でめちゃくちゃ安心しますし、自信がつきます。

僕も手術後は家族によく「今大丈夫?」とか「最近ちゃんと(目が)前を向けてる?」なんて聞いて、「大丈夫!」と返ってきました。
そのたび、「あ、大丈夫なんだな」って気分が晴れたのを覚えています。

人と目を合わせるのも、すこしずつ、すこしずつ。
本当に少しずつ慣れていく感じです。
それこそ月単位、年単位で。

僕の場合は、手術のあと10年ぐらいは人と目を合わせるのが苦手なままでした。
もともと内向的だったのか、斜視の影響で内向的になったのかは、ハッキリとはわかりません。
ただ、いちど形成された人格や性格は、すぐには直りません。

僕の場合は、心機一転、(薄毛の人用の)ヘアサロンで髪型をババーンと変えたのが大きかったと思います。
なんとなく自分に自信が持てるようになりましたし、会話もスムーズになっていきました。
それまでは自分にまったく自信が持てず、髪型や眉を整えて周りになんか言われたら恥ずかしい…と思っていました。

社会人になってからなので、斜視の手術から5年以上は経っていたと思います。
髪型や眉毛を整えて心機一転、比喩じゃなく人生変わるよ!と思ったことは、こちらでまとめています。

手術から約20年経った今では、積極的に人と目を合わせて会話できています。
今では「小学校の時、野外活動でウンコ漏らしちゃったんすよ~ぷぴぴ~!」ぐらいの会話ならできるようになりました。

5年前だとちょっと無理だったかもしれません。
手術後の目への慣れもあったのでしょうし、心機一転したのも大きかったと思います。

20年というと、なが~~~~~い年月に思えますし、実際に長いと思います。
ただ、やっぱりすぐに目線を合わせられるようになったりとか、自分に自信が持てなかったのが急に超明るく!というのは難しいと思います。

なので斜視の方や手術した方、その家族の方がいましたら、何もあせることはありません。
しばらく自信が持てなかったり、周りの目線が怖かったりしても、何もおかしいことじゃないです。
僕だってそうでした。

のんびりのんびり、自分のペースで、自分の目を生活になじませていってみてください。

まとめ

過去、間欠性の外斜視だった僕の体験を書いてみました。
もし同じような斜視の方や家族の方が見ていましたら、いつでも気楽にご相談ください。

僕は医師ではありませんし、直接何かができるわけではありません。
でも、当人の苦しさや手術後の立ち直り方とか、共感できる部分は少なからずあると思います。

この記事や僕の体験が、少しでも参考になれば嬉しいです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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