こんにちは。バチです。
僕は甲状腺乳頭がん(ステージ1)で、2021年2月に甲状腺を全摘出する手術を受けました。
今後はアイソトープ(アブレーション)治療という、放射線を発するカプセルを飲む治療をする予定です。
そんな診断や手術を受けたりな状況なのですが、そもそも初めはなぜ病院にいったのか。
甲状腺がん、それもステージ1とあって、まず自覚症状はありません。
身体になんの不調もありません。
ところがどっこい、2020年の6月になんとな~く、うがい時の違和感を感じて耳鼻咽喉科を受診。
それから問題なさそうと言われたのもつかの間、手術を受けて、その後がんと確定!
自分でもまさかまさかの展開です。
そんな今に至るまでの流れを書いてみます。
それじゃあ、いってみよ~!
Contents
なんとな~く喉ぼとけに違和感を感じ、耳鼻咽喉科を受診
はじめは、耳鼻咽喉科の受診でした。
うがいをするとき、なんとな~~~く、本当になんとな~~~~く喉に違和感を感じる。
痛いということは全くなく、かすかに、ほんのかすかに何かが引っかかるような。
完全に大したことないけど、念のため病院に行っておこうかな。
これがすべての始まりでした。
ということで、耳鼻咽喉科を受診。
ちっこいカメラを入れたりして、喉や食道にはまったく問題なし。
その後、のどや首周りを先生が手で触ってみると、
「ん…?これかな?」
「ちょっと唾ごっくんしてみて」
「あー、甲状腺かな…?すこ~し腫れてんのかな」
なにやら甲状腺のあたりに、しこりらしきものがあるとのこと。
この時、甲状腺と聞いて「なにそれ?」と思いました。
喉や食道ならわかるけど、甲状腺とは…?みたいな。
「うーん、念のため甲状腺のクリニック紹介しておくね!」
「んー…でも大丈夫!まず大丈夫だけど、一応ね!」
この『念のため』が無かったら、いまごろ完全に放置していました。
あのときの耳鼻咽喉科の先生、めちゃくちゃありがとうございます…!
ちなみに最初の違和感、そのあと1か月も経たないうちに消えています。
あれはいったい何だったんだ…とも思いますし、あの違和感が今に繋がっていると思うと不思議なもんです。
甲状腺専門のクリニックを受診
耳鼻咽喉科から紹介された、甲状腺専門のクリニックを受診。
耳鼻咽喉科の先生によると、めたくそ混んでいて予約も取りづらいらしく。
どこの病院もそうかもしれませんが、甲状腺というのも患者が多い部分なんだなぁ、とか思ったり。
ここで聞いたのが、甲状腺というのは喉ぼとけのあたりにあって、パワーの源になるホルモンを出しているところ。
この甲状腺がうまく働かなくなると、体調不良やイライラ、吐き気、その他もろもろを引き起こすそうで。
めっちゃ大事なのに、今までぜんぜん知らんかった…!
そしてなんだか女性が多い。
甲状腺の病気は、なぜか男より女性のほうが多いみたいです。
まずは血液検査。
試験管7~8本分ぐらいとりました。多っ!
え?この試験管ぜんぶ自分の血を入れる分?みたいな。
そして『細胞診』という、ほっそ~~~~い針をさして細胞をとって調べる検査をすることに。
痛みはほとんどありませんでした。
約2週間後、検査結果を聞くことに。
はじめの検査「十中八九、問題ないでしょう」
細胞診の結果を聞いてみると、「十中八九、問題ないでしょう」という結果。
よかった~!
と思ったんだな、この時は。
いやぁ~まいったまいった。
「大きさは2㎝と、やや大きめのしこりではありますが」
「血液検査もまったく問題ありませんし、まず十中八九、大丈夫でしょう」
「ただ、絶対に大丈夫とは言い切れませんので、今後も定期検査が必要です」
なんでも細胞診では、ほっそ~~~い針がささる箇所によっては、悪性でも良性と判定されることがあるそうで。
たまたま良い部分に刺さっちゃうことがある、ということですね。
そして良性か悪性か断定するためには、手術して切り取ってみないとわからない、とのこと。
なので一度では大丈夫と断定しきれず、今後も検査が必要とのことでした。
でも血液検査もオールグリーン。
先生からも『十中八九、大丈夫』
いや~このときは安心しましたね。
よかったよかった、とりあえずは大丈夫だ。
甲状腺という未知の部分について調べることもできたし、それが問題なくて一安心。
「耳鼻咽喉科の先生にも連絡しておきますね」
了解っす~!先生、お二方ともありがとう~!
すっきり晴れやかな気分でした。
このときは。
2度目の検査「悪性を否定できない」
約3か月後、定期検診のため、もういちど甲状腺の専門クリニックへ。
細胞診を受けることに。
まあ、今回も大丈夫だろう。
前回まず大丈夫って結果だったし、今回も大丈夫、これでバッチリじゃな!
そう思い、検査日からまた約2週間後。
結果を聞いてみると。
『悪性を否定できない』
!!!??!!??!!???!!??!?!?!?!?
ん…?悪性を否定できない…?
え?どゆこと?
「前回、針を刺した部分では問題なかったんですが」
「今回とった細胞を調べていると、ちょっと怪しいかも…という結果になりました」
マジ?十中八九の残り1にあたったかもってこと?
これマジ?
いや、前回も先生が念のため『断定はできない』と言ってました。
細い針をさす検査なので、悪性でも良性の判定が出ることもある、ということも。
いや~~~それにしたってまさか、『十中八九、大丈夫』がくつがえる…かも、とは思ってもみませんでした。
「前回も言いましたが、結果をハッキリさせるには切ってみないとわかりません」
「ですが良性という可能性も充分あるので、このまま経過観察という手もあります」
「どうされますか?」
どうされますか、って…俺が決めるんかい!
でもそれだけびみょぉ~~な状態ってことなんだろうな…。
はっきり「こらあかん!」って状態なら、切りましょう!って言うだろうし。
ここで僕は即決。
「切ります」
「もし悪性だとしたら、いずれ切らなきゃならないんですよね?」
もう切っちゃおう。
切ってみて良性なら、めでたしめでたし。
もし悪性だとしたら、どのみち切ることになる。
なのでもう切っちゃおう。
「そうですか、そういう考えができるなら切ってしまったほうが良いかもしれませんね」
ということで、いざ手術をすることに。
さらに別の大病院に紹介を受けました。
まさか最初のなんとなくが、こうなるとは…しかも甲状腺のコの字も知らなかったのに。
いやはや、病院には行ってみるもんです。
手術のため、さらに別の大病院へ
手術をする病院では、まずいちど検査を受けることに。
血液検査やらレントゲンやら、いろんな科をまわって一日がかりでした。
そして手術の日が決定、注意事項などを聞くことに。
注意事項については、詳しいことは入院初日に聞きました。
(手術は入院二日目)
- 手術は全身麻酔
- レントゲンで見た結果、あやしいしこりがいくつかある
- 手術は良性なら2時間、悪性でまわりのリンパ腺等もとる場合は3~4時間
- 甲状腺をしこりがある側の半分ちょっととる予定
- 全摘出となった場合、ホルモンを補充する薬を一生飲む必要がある
- 半分の摘出なら、ホルモンの薬は飲まなくても大丈夫な場合が多い
- 声を出す神経が近くにあるので、声がでなくなる場合もある
- 副甲状腺というちいさい組織が手術中に全部取れてしまった場合、カルシウムを調整する薬をずっと飲むこともある
などなど。
声が出なくなることもあるのか…怖っ!
でもまぁ、半分だけ取るみたいだし、うまくいけば手術も2時間だし。
手術は9時開始だそうで、早ければ昼前に終わるのかな。
そんなふうに割と楽観的でした。
このときは。
想像以上に長かった手術、そして判明する全摘出
そしていざ手術。
全身麻酔で眠りに落ち、目が覚めると手術終了。
今何時かな?
手術時間で、おおまかな結果の判断がつきそうなきがする。
「今、何時ですか?」
お!かすれながらも声が出る!やったぜ!
そう思ったのもつかのま。
「午後3時ぐらいですね~」
!?!!?!??!!?!?!?!?!
6時間wwwwwwwww何があったんだよwwwwwwwwww
そして先生による、驚愕のひとこと。
「甲状腺、ぜんぶ取っちゃいました」
!!!???!??!?!??!??!?!?
ぜんぶ取ったwwwwwww何があったんだよwwwwwwwwww
もうびっくりの連続です。
手術や入院中の状況、感情などを、詳しく書いた日記はこちら。
この入院中、くわしい診断結果はまだわからなかったんです。
約1か月後の診察で結果を聞くことになるんですが、いやぁ~もどかしかった。
診断結果:甲状腺乳頭がん
そして手術から約1か月後の診察日。
結果は『甲状腺乳頭がん』。
こうしてがんと診断を受けて、今に至ります。
がんと診断を受けたこと、今後の治療方針について書いた記事はこちら。
それにしても、最初のなんとな~~~くの違和感で耳鼻咽喉科に行ってから。
こうして甲状腺を全部とって、がんと診断されるまで。
なんというか、怒涛のラッシュでした。
しかもいちどは安心してますからね。
びっくり仰天、脳みそマッハの木っ端みじんって感じです。
まとめ
なんというか、病院には行ってみるもんだなぁ…。
という感じです。
今が2021年の3月で。
最初に耳鼻咽喉科の診察を受けたのが2020年6月。
わずか9か月間のできごとです。
いやぁ、まいったまいった。
そしてなんというか、運命というか。
不思議な流れを感じます。
どこか1つの行動や診断結果も欠けたら、こうはなっていませんでした。
最初の耳鼻咽喉科で、喉と食道だけみて終わり!だったらそこで放置です。
次の甲状腺専門クリニックで、もし自分が一度目の検査で「な~んだ、大丈夫か。良かった良かった。」なんて次に行かなかったら、やっぱり放置です。
そして二度目の検査、仮にまた、しこりの大丈夫そうな部分に針がささっていたら、それもまた放置していたかもしれません。
そしていざ手術のとき。
これも施術する先生が別の人だったら、また別のやりかたや結果になっていたかもしれません。
今回、もともとは甲状腺を半分だけ切り取る予定でした。
そこで先生がアドリブをきかせて、全部切り取ってくれました。
まわりのリンパ節にもけっこう転移していて、今後のことも考えて、とのこと。
ただこれも、先生によっては元の予定のまま、半分残していたということもあると思います。
難しいことはまったくわからないので、なんとも言えないところではありますが。
僕としては、今回先生にしていただいた『全摘出』で良かったんだろう、と思っています。
声だって、あとから先生に『声が出ているのが不思議なぐらい』と言われました。
なにせ5~6時間の手術です、そのあいだ集中し続けてくれたんです。
すこし切る位置がズレていたら、声も出ていなかったかもしれません。
めぐりあわせというか、運命というか、本当にそういうものを感じます。
先生方やその他かかわってくれた人、みんなありがとう…!
いや、まだ治療は続きますけどね!
続きますけど、現時点でも感謝の気持ちでいっぱいです。
とりあえず、これからもやることをやって、元気に頑張っていこうと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!